真空熱処理

真空熱処理
焼入とは、高温に加熱した金属を急冷することで、硬く強くするための熱処理です。

真空炉の無酸化雰囲気で熱処理
優れた光輝性、低歪みを実現します。

熱処理炉内部を真空状態にして、酸素濃度が非常に低い状態で加熱や冷却を行うため、製品表面の酸化や脱炭を防止すると共に、製品表面の清浄性が得られる光輝性の高い熱処理です。小型から大型の真空炉、真空焼戻し炉を有しており、ロットサイズ、製品サイズに合わせた対応が可能です。

TECHNOLOGY加工技術

真空焼入(ガス冷却/油冷)

熱処理炉内部を真空状態にして、酸素濃度が非常に低い状態で加熱、冷却を行うため、製品表面の酸化や脱炭を防止すると共に、製品表面の清浄性が得られる光輝性の高い焼入方法。

真空焼入(ガス冷却/油冷)

特徴

  • 無酸化雰囲気での処理のため光輝性が高い。
  • 輻射熱で緩やかに昇温するため、製品の表面と内部の温度差が比較的小さく、歪みが少ない。
  • 小型~国内最大級の設備を有しており、製品の大きさやロットサイズに適した処理対応が可能。

適用可能な主な鋼種(ガス冷却)

  • 冷間ダイス鋼(SKD11等)
  • 熱間ダイス鋼(SKD61等)
  • 高速度工具鋼(ハイス)
  • マルテンサイト系ステンレス(SUS440C等) 他

適用可能な主な鋼種(油冷)

  • 機械構造用炭素鋼(SC材)
  • 機械構造用合金鋼(SCM材等)
  • 軸受鋼(SUJ2等)
  • 工具鋼(SK,SKS材等) 他

真空焼鈍・真空焼戻し

真空焼入と同様、熱処理炉内部を真空状態にして、加熱、冷却を行うため、製品表面の酸化を防止し、光輝性の高い焼鈍処理、焼戻し処理が可能です。

真空焼鈍・真空焼戻し

特徴

  • 無酸化雰囲気での処理のため光輝性が高い。
  • 大型の溶接品、加工品の応力除去焼き鈍し等も対応が可能。
  • 小型~国内最大級の設備を有しており、製品の大きさやロットサイズに適した処理対応が可能。

適用可能な主な鋼種

  • 鉄鋼全般
  • アルミ、銅、真鍮等の非鉄金属 他

真空ろう付け

接合する母材よりも低融点の金属や合金(銅、銀、ニッケル等)を加熱して溶融させ、母材自体を溶融させずに複数の部品を接合する。ろう材が毛細管現象によりムラ無く接合されるため、接合面は気密性が高く強固な接合が可能です。
弊社では真空炉を使用してろう付け処理を行っているため、無酸化の非常に綺麗な仕上がりとなります。単品から大量生産品、大型部品でも対応が可能です。

真空ろう付け 真空ろう付け

特徴

  • 無酸化雰囲気での処理のため光輝性が高い。
  • 全体加熱のため、熱歪みが少なく安定した接合が可能。
  • 異種金属同士の接合が可能。
  • 一度に複数箇所のろう付けが可能。
  • フラックスが不要。
  • 小型~国内最大級の設備を有しており、製品の大きさやロットサイズに適した処理対応が可能。

適用可能な主な鋼種

  • 鉄鋼全般

その他

  • 磁性焼鈍。
  • オーステナイト系ステンレス(SUS303、SUS304等)の固溶化熱処理。
  • フェライト系ステンレス(SUS430等)の焼鈍(焼きなまし)処理。
  • 析出硬化系ステンレス(SUS630)の時効硬化処理。
  • ばね用ステンレス(SUS301、SUS304等)の低温焼鈍。
  • 希土類の固溶化・時効処理。
  • めっき品のベーキング処理(鉄鋼の無電解ニッケルめっきは社内で一環加工が可能)。

CASE加工事例

CASE1.自動車部品の加工例

自動車部品の加工例
名称 マジバンド
処理方法 ・真空ろう付け(銅ろう付け)
・真空焼入(油冷)
・真空焼戻し
・真空雰囲気での一環加工
材質 SCM435
表面硬度 HRC42程度

CASE2.家電部品の加工例

家電部品の加工例
家電部品の加工例
名称
処理方法 真空焼入(ガス冷却)
材質 SUS420J2
表面硬度 HV580程度

CASE3.産業機械部品の加工例

産業機械部品の加工例
名称 ケーシング
処理方法 真空ろう付け(銀ろう付け)
材質 SUS304とC1020の異種金属接合
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